高齢期の住まい、見直すタイミングとは？

高齢者の多くは、自分の終末を病院や施設で迎えるという選択肢を、早い段階から意識している方は少ないように思います。そのため、若いころから住み続けてきた階段の多い賃貸物件に、高齢になっても暮らしている方が少なくありません。

しかし実際には、年齢とともに体力が落ち、日常生活の中で不便さが増していきます。たとえば、以前は当たり前にできていた買い出しも、近くにスーパーや商店がなければ難しくなります。また、体調急変などの緊急時には、支援サービスがあってもスマホを使いこなせるかどうかが鍵になります。

不動産の観点からいえば、バリアフリー設計の住まいや、徒歩圏内に買い物や病院があるエリアへの住み替えを早めに検討することが、安心な暮らしにつながります。さらに、地域の包括支援センターと日頃から関わりを持ち、生活相談や支援体制を確認しておくことも大切です。

住み慣れた環境を大切にしつつも、将来を見据えた住まいの見直しをしておくことが、いざという時の安心につながります。