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高齢の親の住まい、本当に安全ですか?住宅火災で考えたこと
2025.12.18
「住宅火災による死亡者の約7割が高齢者」のようです。離れて暮らす親の顔が浮かんだ方も多いのではないでしょうか。火災の原因の多くは、たばこや暖房器具、電気ストーブなど、親世代にとっては昔から使い慣れたものばかりです。だからこそ危険に気付きにくく、対策が後回しになりがちです。
高齢になると、とっさの判断や動作が遅れやすくなります。布団や衣類に火が燃え移っても、すぐに対処できず、逃げ遅れてしまうケースが多いとされています。特に冬場は暖房器具を長時間使うため、火災リスクが高まります。「今まで大丈夫だったから」という安心感が、かえって危険につながることもあります。
住まいそのものにも注意が必要です。築年数が古い住宅では、コンセントの容量が小さく、たこ足配線になっていることも少なくありません。電気ポットやヒーターなどを同時に使うことで、発熱や発火の原因になることがあります。子世代としては、帰省時に配線や暖房器具の使い方を一度確認するだけでも、大きな意味があります。
また、火災保険に加入していない、あるいは内容を長年見直していない親世帯も多いのが現実です。万が一の時、住まいの再建や生活再開の負担を誰が背負うのかは、子世代にとっても無関係ではありません。
親が元気なうちに、「心配だから一緒に確認しよう」と声をかけることが、結果的に安心につながります。住まいの安全は、親だけの問題ではなく、家族全体で考えるべきテーマだと思います。